日曜日、練習と仕事の合間にすべりこみで京都文化博物館で行われている「野口久光シネマグラフィックス 」展に見に行ってきました。
今のようにイラストレーターやフォトショップがない時代に、感性を頼りに作られたポスターはどれも印象深く、デザインや構図もとても見応えがあるものでした。
野口は生前1000を越える映画のポスターを制作したと言われます。
展示会ではあの映画「禁じられた遊び」もありました(写真右)。
タイトル曲は若き日のナルシソ・イエペスがギターを弾いたことで世界的に知られる曲となりました。
(オリジナルは「ロマンス」というスペインの民謡曲。それをイエペスが編曲して映画音楽として用いられましたが、その編曲はアルペジオの順番を変えただけ…とも言われています。)
印象に残ったのは「旅情」という映画ポスターでした。(これは原画がありました)
あと、野口が若いころに記したノートが展示されていたのですが、そのノートには映画の内容や俳優などの情報がびっしりと綿密に記載されていて、(手書きなのにフォントのような文字で書いている)、すごい筆まめな人なんだなと驚きました。
年配の方たちが映画の話をしながらポスターを見ていらっしゃたのも印象に残りました。
僕が高校生のころまではまだ京都にも単館の映画館がたくさんあって、その入口には大きな手書きの映画の看板が描かれていましたが、今はもう見られませんね。
(単館の映画館というものが好きでした。今はほとんどなくなってしまったなあ。)
「アナログな感じ」が好きな僕としてはちょっとさみしいことです。
ちなみに京都文化博物館ではいま「池大雅」展もやっています。
駆け足で見てきましたがこれも素晴らしかった。
オススメです。